住む場所は日本だけじゃないのかも
コロナ禍で移動が制限され、海外へ自由に行けるのがいつになるのかわからない今になって、自分の住む場所って、なにも日本だけというわけじゃないかも、とそんなことを思うようになりました。
きっかけは野本響子さんのこの本「日本人は「やめる練習」がたりてない」でした。
お子さんと一緒にマレーシアに住んでいらっしゃる野本さん。マレーシアに住むことになった経緯、マレーシアと日本の文化の違いから見える生き方など、私の興味をそそるお話ばかりであっという間に読んでしまいました。
一番驚いたのは、マレーシアの学校の先生が生徒の褒められるところを一生懸命に探している、ということ。授業に関係ないことをしていても褒めてもらっているのにはびっくりです。
周りに合わせられず、違うことをしては怒られてしまう自閉症長男を持つ私には、このエピソードだけでも引き込まれるものがありました。
同時に親としても反省すべき点があるな、と気付くことも。子供は褒めて育てよう、分かってはいても難しいです。人に迷惑をかけちゃいけない、あなたがちゃんとしてないと他の子が困るでしょ、そんなことばかりに意識がいって、ささいなことで小言が多くなりがちでした。褒めることよりも、長男が日本の学校生活を上手に過ごすにはどうしたらいいのだろう、私のテーマの中心はそればかり。
うちの子の悩ましい行動は書き出すと長くなるので、別の機会にでもまとめてみたいと思いますが、とにかく集団の中で何かするというのが苦手。知的レベルは高いのに、要求することや行動は親の私が見ても幼すぎると思えることが多々あります。
心理士さんや専門医の方にも相談していますが、心の問題が大きいので具体的な改善方法があるわけではありません。「日本の学校は平均学力の子供に合わせるから、はみだしてると大変なんですよ」「中学で内申点は取れないだろうから行けるなら私立の中高一貫がいいですよ」「受け皿がないんですよね、特に東京みたいな都市は」とそんなお話を聞いては、どうしたらいいのかなぁと帰り道に悩む私。
子供なんてほっとけば育つ、私自身も変に干渉しすぎているのではないか、という気持ちになれば、次の日には学校から電話がかかってくるわけで、一喜一憂の繰り返し。
そんな状態の中、この本に出会ったのです。
環境をガラっと変えるのもいいのかもしれない、
受け皿がないなら、日本じゃないところでもいいんだな、と思えました。
コロナ禍でテレワークが受け入れられて、どこにいても仕事ができる、という状況になったのは大きいかもしれません。
といっても、移住となると色んなハードルがあるので正直、現実味はありません。ただ、「日本」に縛られず、少しの可能性を探ってみるのもアリなんだな、と思えたことは私にとって大きいです。
あとは私ももっと子供に寛容になれたらいいな、と思います。
「異文化の話、面白そう」という軽い気持ちで読み始めた本。
まさか自分の子育てにつながるとは思っていませんでした。
コロナが落ち着いたら、まずは旅行で子供たちを海外に連れていきたいですね。
これからもがんばるぞ☆